「にいがた経営者ものがたり」作成事例
創業時からの歴史、想いをまとめられた事例をご紹介します。
Vol 3
山崎醸造株式会社 代表取締役社長
山﨑 亮太郎様
(新潟県小千谷市)

◆二〇二四(令和六)年十月、『中越地震から20 年 山崎醸造㈱の歩み』を出版されました。
なぜこの本を作ろうと思われましたか
中越地震が起こったのは二〇〇四(平成十六)年十月二十三日。大きな被害を受け、私の父である先代社長の頭には「廃業」の二文字がよぎったと聞きます。中越地震から二十年の節目となる年に、これからの未来を見据える社員へ向けた教育の一環として制作しようと思いました。

◆地震発生時から被災状況が判明するまで、その後の決断…と、OB のお話を含め詳しく記されています
中越地震から二十年経ち、当時のことを知らない人が増えてきたように感じていました。いまがあるのは、従業員一人ひとりの尽力と、お客さま、取引先の皆さまのご協力があってのこと。先の見えない暗闇の中から一歩一歩、支えてくださった方々と努力の結晶で歩んできた道のりであったことを伝えたいと思いました。
◆ OB の方から「先代社長の〝再建する〟の言葉が、復興への力になった。あの被災状況を見たら、経営者としては再建しない方が楽だったかもしれない」との言葉がありました
地震直後、自宅が大変な中で社員たちが会社に来てくれているのを見て、父は「何としても再建しなければ」と言っていました。亡き父が決断した「山崎醸造を続けていくこと」、そのために行ったこと、そして被災して改めてわかった山崎醸造にしかできないこと、するべきこと――。これらの思いを胸に、地域に愛される強い会社を目指しています。
◆表紙の「不屈」の書は
薬師寺前管主安田暎胤の書で、新潟県醤油協業組合平石量作前理事長より恵贈いただいたもので、大切にしています。今回、帯に載せることで「不屈」の精神で歩んだ道のりを表現できればと考えました。
「不屈」の精神は決して独りではかなえられるものではありませんでした。支えてくださった全ての方々のおかげと心より感謝しております。
◆出版後のお話をおうかがいできますか
二〇二四(令和六)年十一月に全国醤油工業協同組合連合会の会議が都内であり、各都道府県の理事長にお渡しできました。そして、能登半島地震で被災された企業様へ渡したいと依頼がありました。どこまでお役に立てるか分かりませんが、自分たちが経験し復興できた事が少しでも勇気づけられればと思っております。