桃に生きる、桃と生きる

スタートはうるう年の今年2月29日のこと。

山梨市でお会いした、雨宮様の第二歌集『桃畑に生く(ももはたにいく)』が7月に完成しました。

果実農家に嫁ぎ、一年中休みなく働き、その中でうまれた歌の数々。以下は師にあたる川﨑勝信さんの帶に掲載された言葉(「序文」より)。

『春弥生、甲州東郡(ごおり)の高台から見下ろせば、盆地は桃紅(くれなす)のひと色。季の設(しつら)いに感動する向きは多いが、その下に花を摘み、実を整え、桃を育て上げる人々の労苦を想像する人は少ない。

桃農家に嫁いで五十余年。 相愛の夫とともに桃畑を守り、花や小鳥やめぐりの人々を愛し、老境を迎えた。ひたむきで、つつましやかな生きの姿は、尊く、そして美しい』。

そんな雨宮様が丹精した桃が、過日会社に届きました。

まぁ、なんと開けてびっくり!! 種類は「嶺鳳(れいほう)」というのだそうですが、とにかく大きくて通常の桃の3倍近くありそうなサイズ。あ~、写真撮るのを失念!!

本のカバーは雨宮さんの後ろ姿。帯文とあわせてこちらの姿を見て、桃をいただくと感慨深い気持ちになります。

そして、畑は継ぐ方がおらず、近いうちに畑を手放すとのこと。なお一層しみじみといただきました。

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きどあつこ