昨日、28日は雨が降ったり止んだりの肌寒いくらいのお天気。
その梅雨晴れ間をみはからって、まずは脚立をセットし下の方から梅をもいでいく。
高いところは背伸びをして、または、手すりに乗り移りするすると移動して、
枝をしならせながら、決して1つとして残すまじ! という気迫でもぐ。
烏龍茶の一種である鉄観音茶。その昔、鉄観音の木が取りにくい山の岩肌にあり、
その茶葉を採るのに、猿を飼い慣らして採らせたという話を思い出しながら、
自分がその猿になった気分で、ひたすらもぐ。
全クリ、よしよし。自分は梅もぎの天才なんじゃないか!? と思ったりする。
そのあとは、水に浸してアクを抜き、丁寧に拭いたらヘタを取り…。
結構な量だから、大きな器に入れるより、あっそうだ!
浴槽を洗ってお風呂に浸せばいいや! と思って同居人に提案すると、
有り得ない、どういう人間なんだ、信じられないという顔で、この名案が即刻、却下される。
まぁいい。
落ちて痛んだものは、ジャムか甘露煮用に。
ちょっとだけ見える奥の実の青いものは、紫蘇の色をよくするために、割って色づけ用として。
1キロずつ分け、全部で3.5キロといったところ。
子どもの頃、家で最高40キロくらいの梅を漬けて所望する人にあげていたのだが、
その際の私の手伝いは、ヘタを楊枝で一個いっことること。
暇な小学生は、これが私の仕事なんだと何の疑いもなく一個いっこ下手にヘタを取っていた。
今、40キロ分のヘタをとれと言われたら間違いなく断る!!
そしてもう一つの仕事は、色がよくなるように大量の梅を干しては夕方にとりこむこと。
土用の日に干す土用干しはもちろんのこと、そのあとに夜露にあてるといいということで、
夕方とりこまなくていいので、ありがたい日だった。
夏休みの思い出とともにある、あのツンとした酸っぱいにおいは限りなく郷愁を誘う。
さらなる仕事、ミッションは、干しながらこの色出しをした固いカリカリ梅をひたすら食べること。
梅干しよりもおいしいし、大好物。これは干し仕事の役得だった。
干しながら、食べながら、ベランダから下にいる兄めがけて種を投げる。
終わると、いい気分で涼しい部屋でいじわるばあさんを読む。
今、思い出してもなんて幸せな夏の日々だったろう。
それらの日々を想起させる梅干しというモチーフ。
また、そんなことを追体験したくて、今年は一人で庭の梅で初挑戦!
猿から始まった梅仕事、さぁ果たして成功するか否か。
そして、夏といえば来年の「2016手帖」!
今年は実用重視で、かつ毎日をカラフルに彩るような手帖を構想中。
これは、表紙用にと案の上がった布クロス。チラ見せ!
梅干しで、手帖でも、できていく過程、ワクワク感はほんとに楽しい!!
梅雨には梅雨の楽しみが。四季のある日本ってすばらしい。
週末に向けて怒涛の日々だが、今週もふぁいてぃーん\(^o^)/
きどあつこ