城野 三四郎 様(神奈川県・川崎市)

城野 三四郎 様(神奈川県・川崎市)

 
 
 
 
 
 
 
今年1月、1000句近くある俳句から72句を選び、
『句集 七十二句』として上梓された城野三四郎様にお話をお聞きしました。
 
「七十二句」をまとめようと思われた経緯は?
句集なんて香典返しの時に配ればいいと思っていたが、それも冗談とも言えない年になったので、気力のあるうちにとりあえず纏めておくかと思って。
もうひとつは作家の丸谷才一さんが七十歳で上梓された『七十句』を読んでこれもしゃれてるなと思ったことです。残念ながら今年で七十二歳なので『七十二句』としました。
丸谷さんは『八十八句』も出されたが、私はもうないですね。
さらに言えば、家族や友人に俺はこんなことを考えなから感じながら生きて来たんだということを報告しておきたいという気持もあったかな。
「あっ、そう」と言われるだけかもしれないけど。
 
原稿をまとめる際に注意した点
結社誌に投句した句(月に5句)だけで1000句近くあったが、その中からこれはボツこれもボツと捨てていくと、情けないことに200句くらいしか残らなかった。
それを結社「童子」の主宰に送って120句に絞ってもらった。
さらに春夏秋冬のバランスを考えながら72句に絞ったが、これは結構骨の折れる作業でした。
主宰の選には入らなかったが、自分では思い出のある句や、エポックメーキングな句は収録した。
本を作るのは初めてだったが、何かを作り上げるということは楽しい経験でした。
 
「七十二句」への反響
びっくりするほどのお手紙・はがき・メールをいただいた。
自画自賛っぽくて恐縮ですが、うれしかったので一部を紹介します。
「楽しい句集でした。しゃれた句集でした。すっと何度も手に取る句集です」
「めちゃくちゃかっこいいですね。帯も推薦のことばもなし、カバーもなしのシンプルさも、そして中身も」
 
装丁も評判はよかったです。
「先ず装丁が素晴らしいですね。シンプルでシックで、サイズもぴったり手に収まり、デザインも挿画も気が利いていて申し分ないです。タイトルの『七十二句』も素敵です」
表紙の紙など、何度もやり直しに応じていただいた喜怒哀楽書房さんのおかげです。
 
一方で「スマホでググりながら読んだ」「辞書を何回も引いた」などのクレームももらった。
俳句にあまりなじみのない方にも送ったが、俳句仲間には通じても、知らず知らずに業界用語を使っていたかもしれない。
でも前書きはあまり使いたくないし、ルビも最小限にしたかった。
わからない言葉があってもやむを得ないかなと思っています。
 

シンプルかつシックな装丁『句集七十二句』

 
改めて「七十二句」をまとめてみての感想
自分で自分のピークを作ってしまった気がする。
これらの句群を越える句を作ることはもうないんじゃないかと。
だから今後の句は、力のこもった立句ばかりではなくて、虚子さんのいう「ヌーボー俳句」ちょっとずっこけたくらいの俳諧味のある句を、あっけらかんと作っていこうと思っています。
そうすれば、たまには佳句が授けられるかもしれない。
 
今、夢中になっていること、近況など
昔から、趣味を聞かれれば農林水産業と俳句と答えてきた(あと、山登り)。
「農」は畑、野菜づくりで、近所の農家に畑を借りて野菜を作っているが未だに試行錯誤中。
「林」は森林ボランティア。
十年ほど前まではマイ・チェーンソーを持って荒れた森の手入れをしていたが、今は体力的についていけないのでリタイアした。
「水産」は釣りで、もっぱらの船釣りです。新鮮な魚の美味さは釣り人の特権です。
近いうちに京都の宇治市に引っ越し予定です。
世界遺産が徒歩圏内の風致地区なので句材は豊富、楽しみにしています。
 
 
「句集  七十二句」より
三月のうなづくだけの別れかな
浮いてこい昔左翼と呼ばれしが
空海の山と暮らして柿すだれ
警備兵ひとかたまりに北京凍つ
 
 
▲趣味の農林水産業の一つは船釣り

 
 
 
 
 
 
▲四松会は飲みながらの句会 at新宿のスナック

 
 
 
 
 
 
 
 
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