23日、お客さまと打ち合わせ行脚をしつつ、今月弊社で『失われた時の切れ端』を出版された鳥井美知子さんの個展に足を延ばしました。
個展では、こちらの本が販売されていましたが、なぜ本書を書かれたのか。
「私の表現方法を確認するために、自分の出自から幼年時代を書き綴ることをした。糸を紡ぐようにひとつひとつ時間をめぐると、50年続けてきた書に、私だけの意味と新しい表現方法を与えることができたように思える」とある。
その表現方法とは…
今回の試みは、平安時代の歌人と絵師と手師の作り出した日本独自の芸術に学びながら、石膏に唐墨、現代のユポ紙と伝統的な典具帖紙など、さまざまな素材を使用して、鳥井さんの出自に遡り、表現することを試みているのだという。
その目指すところは、「絵画と書の融合を試み、書画一體の現代における大和絵を蘇らせたい」との思いで制作している、のだとか。
クリエイティブの欠片もない、凡人にはわからないのですが、書でも絵でもなく、そして使用されている素材も様々。どうして、このようなものを生み出そうとするのか、その創作意欲の原点や、それが消えずに燃え続けていることにこそ、興味がそそられます。
そして、こちらのギャラリーは行ってびっくり「奥野ビル」。築92年のレトロでモダンなビルで、昭和初期に建てられた当時は最先端の高級アパートなのだそうです。有名ギャラリーやアンティークショップなどが入り、アートな雰囲気を醸し出しています。
エレベーターは、なんと手動式。5階なので一旦は行列に並びましたが、遅いうえに1回に3~4人しか乗れず。結局階段で行きましたが、一度は乗ってみたい! でも閉所恐怖症で手動でうまく開かないと恐怖なので、帰りは鳥井さんに一緒に乗ってもらうことに。子どもか!!
ぜひ、足を運んでいただきたい、芸術の秋におススメのスポットでした。
鳥井美知子展「つむぐ -失われた時の切れ端-」〒104-0061 東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル 511 Gallery Nayuta.(ギャラリー ナユタ)2024. 11. 22(金) ~12. 1(日) 12:00 – 19:00 最終日 – 17:00 水曜休廊
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きどあつこ