暑い日が続いております。
この季節は、夜中でもセミがみーんみんと連呼しています。
セミは、7年とか何年とかを幼虫として地中で過ごした後、
死ぬ前の最後の一週間程度を成虫として地上で過ごすわけです。
求愛のため、子孫繁栄のため――。
このはかない命、もののあわれ、厭世観が好まれるのか、
「蝉」という季語は、俳句ではよく使われます。
このみーんみん、セミの種類によって鳴き声が違うわけですが、
違いは聞き分けられないとしても、その必死さは伝わってきます。
にいにい
みんみん
ジジジジ
シャーシャー
ツクツクホウシ
カナカナ
オーケストラでいえば…
オーボエ
フルート
バイオリン
ヴィオラ
チェロ
ティンパニ
といった感じでしょうか。
このオーケストラの演奏した状態=蝉時雨(せみしぐれ)であり、
蝉時雨の他にも、
その年、初めて聞く蝉の声 初蝉(はつぜみ)
鳴かないメス 唖蝉(おしぜみ)
死期間近でもがいている、あるいは生を終えた蝉 落蝉(おちぜみ)
という季語もあります。
7年と7日をどう考えるのか、どう捉えるのか。
地中にいる7年という時間を母親の胎内にいる
至極安心できる状態ととらえれば、蝉の一生もまた
すばらしい一生だと思えてきます。
みーんみんみんみんみーん
生ある限り、この夏を鳴きつくしてほしいです。
ちなみに、私が忙しくテンパっている時に限ってスタッフSが出題する
下記本『英語の常識力 チェック&チャレンジ1800問』からのクイズ。
(7/29ブログ参照)
蝉=Cicadaであり
答えられないと、シメシメといった顔で再出題されるため、
最初は「死刑だ」と覚えたのだが、どうやらシカーダだったらしく、
今は、蝉は「鹿ーだ」と覚えている。
きどあつこ