私事ながら、93歳の父が昨年10月9日に誤嚥性肺炎になって以来、口から食べることができなくなりました。
何人もの姿を見ているからか新潟弁で「あんげことしんたっていいっけな」→「あのようなことはしなくていいからな」と延命は拒否。
点滴だけで3カ月以上、今もがんばって生きていてくれます。
何度かの危機を脱していますが、最初の危機の後に話ができるようになり、大変だったことを伝えるとると「俺、死に損なったんか」と。
「もうよっぱららて」→「もう十分です」とは言うものの、10月の誕生日を迎え、11月そして12月を迎え「2024年を迎えようね」と言うと大きくうなずいてくれました。
その後、目を開けている時間は少なくなりましたが、以前作った父の写真集を病室に持参。
これは元気なころに父の写真を選び(スタッフが選んでくれました)、一冊にまとめたもの。
日曜日の夕方、父と喫茶店でお茶をしながら「これはいつ? 何をしていたころ?」と聞いて、わかる範囲でキャプション(写真の説明)を付しました。
病室で1ページずつ繰りながら「この写真は〇〇で〇〇した時だね」と話しかけていると、あらあら不思議、つむっていた目は次第にぱっちり、意識もクリアになっていくのです。
大好きだった愛犬との写真を見せ「この犬の名前は?」と聞くと、はっきりと絞り出すように「カル」と。
一緒にいた兄たちも驚いていました。以来、病室に行くたびに見せては、その本の効果に驚いています。本の力を感じるとともに、この本を作って本当によかった、と思う毎日です。
写真で振り返る「写真自分史」はこちらより
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きどあつこ